亡き母への「追孝」とアロマハンドトリートメント
本物と上質を求める大人のためのアロマテラピーサロン「アロマテラピー&リラクセーションShinoa」出野です。
母が亡くなって、母が育てていた鉢植えの梅を自宅に持ち帰りました。
母が愛でた紅梅は、満開となり、清らかな芳香を漂わせています。
今になって、改めて母の愛情の深さとともに、母の抱いた寂しさが、しんしんと私の胸に痛みとして伝わります。後悔の涙を流さない日はありません。
当教室の受講者様の中に、お母さまを喪い、十分に尽くせなかったという後悔の心を抱き、介護士の道に進まれた、H様という方がおられます。
H様は、お母様に出来なかった分まで勤務先の高齢者の方に尽くされ、もっと皆さんに楽になってほしいとからと、当教室にアロマハンドトリートメントを学びに来られました。
アロマ検定にも合格され、アロマハンドセラピストとして、介護の場で活躍されています。
本当に尊いお気持ちと行いだと、私は感服していました。
そんな中、先日、「追孝」ということばに出会いました。
あるお坊さまがおっしゃっていた言葉です。
親が亡くなって、「もっと孝行すればよかった」と悔やむ人は多いが、
親を喪ってからでも親孝行はできる。
自分の体を使って「これは母のために」と思って、利他の気持ちで善行を為すことが天界の母への孝行になる。
それを追孝というのだそうです。
梅の香りに包まれながらその言葉を反芻すると、ふと救われたような気になりました。
そして、まさに、日々、お母様へ追孝を実践されているH様にもそのことをお知らせしようと、ハガキをお送りしました。
当教室の修了生の方々も、ボランティアとして高齢者施設にハンドトリートメントに行かれています。
ご家庭や勤務先で、実践されている方も沢山おられます。
嗅覚と触覚という原始的な感覚に直接働きかけるアロマハンドトリートメントは、手軽に行えるけれど、心と身体の両方を元気づけることができます。
私も母を思いながら、人を幸せにできる活動をしていければと思います。