日本の香り文化~②空薫物(そらだきもの)
本物と上質を求める大人のためのアロマテラピーサロン「アロマテラピー&リラクセーション Shinoa」のブログにお越しいただきありがとうございます。
前回に続いて、国風文化の花開いた平安時代の王朝人の香り文化について。
今回は、「空薫物(そらだきもの)」です。
これは、今でいうルームフレグランス。
『源氏物語』以前に書かれたと言われる『宇津保物語』が初出のようです。
空薫物も、プンプンと香るのでなく、そこはかとなく香るのが良いとされています。
『源氏物語』の「鈴虫」の巻。
火取りどもあまたして、煙たきまで扇ぎ散らせば、さし寄りたまひて
「空に焚くは、いづくの煙ぞと思ひ分かれぬこそよけれ。
富士の嶺よりもけに、くゆり満ち出でたるは、本意なきわざなり。」
光源氏の正妻の女三宮出家時に催された持仏開眼供養で、侍女たちが薫物を煙が出るまでに無作法に焚いていました。
すると、光源氏は、
「空薫物は、煙を立てずにどこで焚いているのか分からないくらいなのがよいのだ。
富士山の噴煙以上に、煙がたちこめているのは、感心しないことだ」
と言うのです。
香りの用い方に関する美意識も興味深いですが、この頃、富士山が煙を上げていたというのに驚かされますね。
当教室では、
を随時開講中です。
<講義内容>
1.日本における香りの歴史
2.日本人と香り<源氏物語>
3.日本人と香り<香道>
4.日本の国土と香り
5.お香材料と和精油
<和のアロマクラフト作り>
1.練香
2.塗香と香袋
3.置き香と香りストラップ
4.練り香水(ソリッドパフューム)
5.和菓子のアロマストーン
<受講料>
1)コース(5回)でのお申込み
42,800円(材料費+税を含む)全5回(約10時間)
2)単発(1回)でのお申込み
9,000円(1回)
*単発で1回ご受講の後、コースでの受講に切り替えられた場合には、コース価格でご受講いただけます。
お一人様から、ご都合の良い日時で随時、開講します。
お申込み、お問合せをお待ちしております。