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愛した人を思い出す香り「橘の花」が開花
本物と上質を求める大人のためのアロマテラピーサロン「アロマテラピー&リラクセーション Shinoa」の出野です。
今年も、平野神社(京都市北区)で、橘の花が咲き始めました。
暑い葉っぱの影に隠れて、遠目には咲いていることもわからないのですが、近寄るごとに香りが濃くなるのです。
木の下に立つと、その優美な香りにうっとりします。
「五月待つ 花橘の香をかげば 昔の人の袖の香ぞする」(古今集)
と詠まれてから、橘の香は、かつての恋人を思い起こさせる香りとされるようになりました。
源氏物語「花散里」の巻で、麗景殿の女御を訪れた光源氏が、昔語りをするシーンにも橘の香りが描かれています。
いとゞ小高き影ども木暗く見えわたりて 近き橘の薫りなつかしくにほひて(略)
橘の香をなつかしみ ほとゝぎす花散る里をたづねてぞとふ
御所の紫宸殿の前には、左近の桜、右近の橘が植えられています。
これ倣って神社などでよく植えてあります。
特に平安神宮の橘は見事で、以前は、アロマ環境協会のツアーでも訪れておられました。