アロマトリートメントでなぜ心身が整うのか?嗅覚と触覚のチカラ
本物と上質を求める大人のための「アロマテラピー&リラクセーションShinoa」の出野です。
今日もブログへのご訪問ありがとうございます。
夕暮れが少し遅くなり、少しずつ春の気配が漂うようになりました。
春は、
「ストレスが強い」
「疲れが取れない」
と駆け込むようにお越しになるお客様が少なくありません。
年度の変わり目を前にして、お仕事が忙しかったり、環境が変わったり。
また、暖かくなったと思ったら、季節が逆戻りしてうんと寒かったり。
さらに国内外のしんどいニュースに憂鬱になることも。
このような中、心と体の健康を維持していくのに、アロマテラピートリートメントは実に有効な手段です。
アロマテラピートリートメントは、人間の五感のうち最も原始的である「触覚」「嗅覚」にダイレクトにアプローチするという特徴があるからです。
今日のブログでは、その点について、少し詳しく見ていきたいと思います。
まず、「触覚へのアプローチ」についてみていきましょう。
「皮膚は最大の臓器」とも言われ、平均して大人で畳一畳分の面積の皮膚を持っています。
皮下組織を含めると体重の約16%に上ります。
また、「皮脳同根」という言葉があるように、皮膚(肌)と脳は同じルーツを持っています。
発生段階で、一つの受精卵が分裂し、内胚葉、中肺葉、外胚葉に分かれますが、皮膚と脳神経はともに外胚葉由来ということです。
ゆえに、皮膚を癒すことが脳を癒すのだとも言われています。
また、ハグしたり、優しくマッサージしたりするときに盛んに分泌されるホルモンであるオキシトシンは、
◆免疫力up(ウィルス感染を予防)
◆ネガティブ感情の低下
◆痛みを感じにくくする
◆成長(新陳代謝)促進
◆血圧・心拍低下
◆不安抑うつ低下
◆短期記憶の向上
などの嬉しい効果をもたらします。
オキシトシンの受容体は皮膚にもあることがわかっており、皮膚をゆっくりとなでると受容体が活性化し、脳や全身の臓器に影響を及ぼします。
そして、触覚は、お母さんのお腹の中にいるときにすでに獲得し、最期まで衰えにくい感覚でもあるのです。
五感の中で、最初に獲得し、最後まで残る感覚なんですね。
私は、6年前に母を見送ったときに、もう見えているのか聞こえているのかわからなかった母の背中をさすったらバイタルが安定したのを覚えています。
私は最期の最期まで母の肌に触れることでコミュニケーションできました。
次に嗅覚へのアプローチついてみていきましょう。
五感の中で、嗅覚も触覚に次いで原始的な感覚です。
鼻の奥にある嗅上皮でキャッチされた香りは、古い脳とも呼ばれる大脳辺縁系に伝わります。
この領域にある扁桃体は「情動」に、海馬は「記憶」に深く関与しています。
香りの情報は、その付近にある視床下部や下垂体に届きます。
視床下部は「自律神経系」や「免疫系」に、下垂体は「ホルモン系」に深く関与しています。
も時間に追われるストレスフルな現代人が乱れやすい生理機能を整えるのが得意分野なのです。
「嗅覚情報は大脳で情報の解析を行う前に、原始的な脳の部分で感知され、私たちの意識に関係なく、それに対処する活動が体の中で起こる」
「嗅覚に基づく反応が本来生物にとってとても大事で急を要することが多い」
『「香り」の科学』(ブルーバックス)平山令明著
アロマテラピーは、触覚と嗅覚というヒトにとって最も原始的な感覚に同時にアプローチし、自分の意思でコントロールできない、「自律神経系」「免疫系」「内分泌系」といった生理機能に影響を与えることができるのです。
季節の変化は、窓の外で起こっているのではありません。
私たち人間も自然の一部ですから、私たちの中でも季節が廻っています。
現代に生きる私たちは、そんな変化に気づくことなく、「やらないといけないこと」を優先しがちではないでしょうか。
知らず知らずに、自分の心と体に向き合うことが後回しになって、本来の自分との間にひずみを作ってしまいがちなのかもしれません。
アロマテラピートリートメントは、そんなひずみを緩やかに解消してくれると、私は思っています。
どうぞ、植物由来の優しい香りの中で、人の手の温かさを感じ、ゆったりと心地よい皮膚感覚に身をゆだねてみてください。
心と体の緊張を緩めて、自分では到達できない極上の癒しと施術後の爽快感をお楽しみください。
それはあなたにとって、何よりの健康法になるかもしれません。