植物利用の壮大なる歴史をたどる面白さ!~アロマ基礎コース(アロマ検定対応)
本物と上質を求める大人のためのアロマテラピーサロン「アロマテラピー&リラクセーションShinoa」出野です。
今日もブログへのご訪問ありがとうございます。
アロマ基礎コース(アロマ検定対応)を受講中の、京都市伏見区のI様が6回目の講座にお越しになりました。
今回の講義は、アロマテラピーの歴史。
人類の歴史は、植物利用の歴史でもあります。
この人類のドラマの面白さが伝わるようにと、様々な資料やエピソードを織り交ぜながら進めていきます。
今回、I様と一番盛り上がったのは、古代ローマの博物学者、プリニウス(23年~79年)とその業績。
I様は、偶然、『プリニウス』のコミック本を買ったばかりなのだそう 😮
プリニウスは『博物誌』37巻を著したというのですが、はてさて、博物誌って何でしょうか???
私は自分が検定を受験した時には、その疑問を封印して、ただ丸暗記しました。
しかし、自分が講座をするにあたって、改めて調べてみて、その豊かな内容に驚いたものです。
現在、日本語で縮刷版が出ており、その内容を知ることができます。
★1~6巻
「第1巻」―巻頭に、のちにローマ皇帝となったティトゥスに献じた序文、及び2巻以降の内容の目録と典拠作家の一覧。「第2巻」―宇宙の構成、諸惑星の運動、太陽、月、彗星、風、雷、地球、地震、島、湖、海、火山など、当時の学問の総まとめ。蝕による地球・月・太陽の大きさとその関係、惑星の運動、潮汐現象などの記述は相当水準が高い。また気象や天体の変化をどう占ったかなど興味深い知識に満ちている。
「第3~6巻」―西はスペインから地中海周辺、北はイギリス、南はナイル上流、東は黒海・カスピ海周辺、中央アジア、アラビア、ペルシャ、インド、中国に及ぶ広範囲な地域の、都市、種族、山、河、海、湖沼、島などについての詳細な地誌。
★7~11巻
「第7巻」―重要な手紙4通や同時に口述したカエサルの精神力、ポンペイウスやカトーの業績、不幸な晩年を送ったアウグストゥスの運命など、数々のエピソードをまじえながら人間そのものを探求した巻。
出産、天才、偉人、運命、寿命、死について、また文字や武器、時計の発達、ひげそりの風習などの克明な記述から当時の生活が浮び上がってくる。
「第8~11巻」―陸棲動物、水棲動物、鳥類、昆虫、人間の体の構造と器官について詳細に記している、特に人間と関係の深いゾウ、ライオン、イルカ、イヌ、ミツバチなどの記述は微細で、当時の動物の扱い方、考え方がわかる。
またガチョウの肝などのぜいたくな食物、カタツムリやウナギの養殖、染料をとるムラサキ貝、真珠とそれにまつわる話などは今日でも興味深い。
★12~17巻
コクタン、コショウ、シナモン、綿の木など外国産の樹木、各種の香木、リンゴ、ザクロ、イチジク、オリーブなどの果樹、樹脂、カシやブナ、カエデ、シトロンなどの木材をはじめ人間生活に有用な木々について述べている。
その他にも樹木の栽培法、果樹園の管理の仕方について、香料のつくり方、パピルス紙の歴史、飲酒の習慣のはじまり、ぜいたくな木製家具、花冠や花輪をつくる植物など、樹木に関わる多種多様な知識が披瀝されている。
第18巻ではコムギ、オオムギ、インゲンなどの各種穀物の性質と、ローマにおける農業の基本理念、農耕方法、農場経営、農業と天文の関係などについて具体的に記述している。
★19~25巻
第19巻 第18巻の続き。ローマのパン屋、キュウリを愛好したティベリウス帝、「キケロ」という姓はエジプトマメの最良の栽培者であったことに由来する、などの作物に関するエピソードを多数収録。
第20~25巻 各種の野菜・草花・草・穀物・果実・樹木など、あらゆる植物の薬物的効用について。キャベツは胃や頭痛など様々な症状によく効くなど、それぞれの植物がどんな病気・症状に効くか、薬の作り、処方の仕方など大変詳しい。迷信や伝承によるものが多いが、当時の医薬知識の総体を把握する上で大変重要な資料である。プリニウスが特に力を注いだ部分で、『博物誌』全37巻中8巻が植物の薬効についての記述に充てられている。
★26~33巻
第26~27巻 植物から得られる薬剤とその効用の続き。その他、病気の増加と医術の堕落についてなど。
第28~32巻 哺乳類・爬虫類・虫・鳥・魚など、動物から得られる薬とその効用、水や塩の薬効について。眼・耳・歯・胃・肝臓・腸・痛風・黄疸・火傷・蛇の咬傷・潰瘍・疥癬など、様々な病気に対する治療法の詳細。また医学の起源とその発達、ローマ人の医者に対する不信感、占いの効果、迷信、魔術とその欺瞞性についてなど。当時の医療の水準・考え方がうかがえる。
★33~37巻
金や銀などの貴金属、また鉄、鉛、錫、銅などの有用性、採掘法、薬効などについて。
貨幣のいろいろ。指輪と騎士身分の発生。アレクサンドロス大王がただ一人肖像画を描くことを許したアペレスをはじめ、プロトゲネス、リュシッポス、フェイディアスなどの画家、彫刻家とその代表的作品、絵画の歴史。絵具とその製法。大理石について。
迷宮など珍しい建物や神殿、劇場、水道などの建造物。セメント、ガラス、砥石、磁石など。宝石の種類、美しさ、鑑定法、宝石の流行など。
そして、この回に作成するクラフトは、ナポレオンも愛用したという人類最古の香水。
「オーデコロン=Eau de Cologne」とは、フランス語で“ケルンの水”という意味。
ドイツのケルンという町が、香水発祥の地だと言われます。。
この香水は、18世紀後半、ドイツのケルンに駐留していたフランスの兵士たちの間で評判になり、その中にナポレオンもいたそうです。
この香水を、古を思いながら作ります。
お帰り際には、
「今日も楽しかったです!」
とおっしゃっていただけました 😉
I様の受講中のコースは次回が最終講座となります。
最終回はアロマテラピーとヘルスケア、そして関連する法律を学び、贅沢ボディクリームを作ります。
I様、次回もどうぞお楽しみに💛
アロマテラピー検定の合格は独学でも可能です。
しかしながら30種類の精油を生活の中で使いこなせるようになるには、講座受講がおススメです。
講座が終了するころには、アロマテラピーの知識だけでなく、前より心身ともに元気になれている自分を感じられることと思います。
アロマテラピーをご家族や親しい方の健康に生かしたり、ご自身でワークショップを行ったりできるようになります。
当教室はマンツーマン授業なので、受講者様のご都合やご要望に合わせての日程&講義内容の設定が可能です。
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