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Shinoa Blog

感染症とハーブの歴史を振り返る

本物と上質を求める大人のためのアロマテラピーサロン「アロマテラピー&リラクセーション Shinoa」のブログにお越しいただきありがとうございます。

 

新型コロナウィルスで世界が大混乱しています。

私たちは、先進国にとって感染症の脅威は過去のものであるように感じていたのかもしれません。

地震や台風などについての備えは様々なところで注意を喚起されてきたのに、感染症については随分無防備であったように思います。

 

しかしながら、感染症という昔からの脅威が、現在、世界が急速にグローバル化する中で、驚くべき速さで拡大していったことを思うと、感染症は過去のものであるどころか、大変今日的な課題であることに気づかされます。

 

当サロンのアロマ教室では、「アロマテラピー基礎コース(アロマテラピー検定対応)」においてアロマテラピーの歴史を学びます。

 

その中では、文化や科学、そして植物が国や地域を越えて交流しながら、植物療法が発展していく過程を学びます。

しかしながら、調べてみると、交流の中で伝わったのは、感染症というありがたくないものも含まれていたのです。

 

8世紀から12世紀にアラビア医学、科学は隆盛を極めます。

中世ヨーロッパは、キリスト教を中心とする社会で、僧院医学が盛んでしたが、十字軍の遠征により、アラビアの知識や学問、技術の影響を大きく受けることになります。

アラビアで発明された、フローラルウォーターや精油を得るための水蒸気蒸留法の技術も、この時にヨーロッパに伝わります。

しかし、ここで伝わったものには、ハンセン病という伝染病もありました。

 

 

また、14世紀に欧州で人口の1/3が失われたといわれるペストは、モンゴル帝国の支配下において盛んになった東西交流の中で、紛れ込んだネズミが発端だっとも言われます。

 

14世紀にイタリアで始まったルネッサンス。

羅針盤の発明は、遠洋航海を可能にして、大航海時代を導きました。

新たな交易ルートが拡大して、アフリカ大陸から様々なスパイスやカカオなどが持ち込まれました。

大洋航海には植物学者が同乗し、「プラントハンター」として珍しい有用植物を採集して持ち帰りました。

この時代に交流したものは、梅毒や天然痘といった感染症でもあったのです。

 

交易ではありませんが、初めての世界戦争であった第一次世界大戦では、兵士を介してスペイン風邪が大流行し、多くの死者を出しました。

 

日本においても、仏教伝来の時期に、中国の文化や技術とともに、香木やお香の技術がもたらされました。

そして、それとともに天然痘が持ち込まれ、聖武天皇は、疫病退散と国家隆盛を願って東大寺大仏を建立したといいます。

 

 

このような感染症との闘いに、人類は薬効を持つ植物を大いに利用してきました。

 

例えば、17世紀に活躍したというペスト専門の医師。

できるだけ肌を露出させないよう全身を覆う、表面に蝋を引いた重布か革製のガウン、

つば広帽子を着用し、嘴状をした円錐状の筒に強い香りのするハーブや香料、藁などをつめた鳥の嘴のようなマスクをしていたといいます。

マスクの嘴に詰めた香りの良いものとは、例えばアンバーグリス、バームミント、ショウノウクローブアヘンチンキ没薬バラの花びら、エゴノキなどでした。

 

また、17世紀のフランスで流行した、「4人の盗賊のビネガー」も有名です。

17世紀南仏のペスト流行時にペストで亡くなった患者から金品を奪っていた盗賊4人が体に塗っていたとされるのは、酢にブラックペッパー、ペパーミント、ラベンダー、ローズマリー、ゼージ、ナツメグなどを漬け込んだものだったといいます。

そのおかげで、盗賊たちはペストの感染からのがれたのだとか。

 

そして、オレンジポマンダー。

オレンジにクローブを刺してスパイスとまぶして乾燥し、疫病除けや魔除けにしたといいます。

 

 

 

感染症という古くて新しい課題に、グローバル化社会がどのように立ち向かうのか。

感染症予防対策と経済活動のバランスをどうとるのか。

 

行政に任せるというだけでない、市民一人ひとりがいかに行動するのかということの大切さも痛感します。