「野の花工房」さんの草木染展示会~植物の恵みと人類の智慧の融合
本物と上質を求める大人のためのアロマテラピーサロン「アロマテラピー&リラクセーションShinoa」のブログへのご訪問ありがとうございます。
の展示会に行ってきました。
「野の花工房」を立ち上げられた代表の松本つぎ代様は、40年以上にわたり草木染を手掛けられてこられました。
ご活躍は各種メディアでも多数紹介されています。
草木染の過程では、工房には植物の香りが立ち込めるそうです。
そんな中、植物の持つ「色」だけでなく「香り」にも関心を持たれ、当教室でアロマテラピーを学ばれました。
そのご縁で、このたび展示会のご案内をいただきました。
このたびの展示会は、後を継がれているお嬢様、松本陽菜様(花の精のように美しい方!)の展示会です。
展示場に入るとひときわ目を引くのがこのカーペット。
なんと、クチナシと、セイタカアワダチソウ、ススキで、糸を染めてカーペットにしたものだそう!
温かくニュアンスのある色合い、グラデーションが素敵です。
私たちの身近にある草木や、厄介な雑草も草木染にすると美しい色を見せてくれるんだそうです。
なかなか厄介なドクダミも、染に使うと蛍が光るような意外な色になるんだとか。
ゆったりとした歴史を感じる空間で、一つ一つの作品について原料や素材について、ご説明いただく贅沢な時間。
野の花工房さんは、昨秋にこの工房に引っ越されました。
昔ながらの大きなお屋敷を、工房にふさわしいように、ひとつひとつこだわりを持ってリフォームされたのです。
大変だけれども、本当に楽しい心躍る時間であったことでしょう。
古民家ならではの重厚感のある柱や壁が、草木染の作品にマッチしています。
そして、松や梅などの立派な古木や庭石を配したお庭も楽しめます。
今は、梅の花が見ごろでした。
作業場はこんな感じ。
昔、給食室で見たような大きなボールやお鍋があります。
ここも冷暖房完備で、快適に作業できそうです。
人類の歴史は植物利用の歴史でもあります。
世界各地で、様々な民族がそれぞれの土地に育つ植物の活用法を、生きる智慧として編み出し、次の世代に伝えてきました。
食物として、建材として、衣服として、薬として、そして染料として。
それは、まさに、人間の智慧の結晶です。
草木染は、同じ材料を使って染めても、植物によって全く同じには染まらないそうです。
気象条件や生育地、採取する時期によって、含有成分が異なるからです。
まさに精油の香り成分と同じでですね。
私たちの祖先は、自然素材で染められた多彩な色合いを表現する言葉を今よりももっともっと使っていたそうです。
今では、「グレー」としか表現できない色を何十種類もの単語で表現できたとか。
王朝時代の十二単の色の重なりにしても、すべて自然素材で染めていたとは驚きですよね。
しかし香料と同様に、染めの世界でも近年合成染料が登場して、安価で簡便な方法にとってかわられたそうです。
合成香料や合成染料は大変便利で優れた面も沢山持っていますが、かといって天然の植物由来の材料の素晴らしさを忘れてしまうのはあまりにも勿体ない。
草木染もアロマテラピーも植物の恵みと人類の智慧の素晴らしい融合であり、ひとつの到達点だと感じました。
展示会にお邪魔して、大変貴重な気づきと、心豊かになれる時間いただきました 🙂
今回の展示会は、残念ながら今日13日まで。
しかしながら、「ののはな草木染アカデミー」の「草木染教室 作品展」が、3月29日(土)~4月4日(木)まで開催されます!
こちらでは、小物も含め様々な作品が展示され、販売も行われます。
また29日、30日は手ぬぐいかエコバッグを染めるワークショップも開催されるようです。
ご関心のある方は、ぜひ、お問合せしてみてください。
私もぜひ機会があればやってみたくなりました 😉
JR玉水駅から工房までの5~6分の道沿いは桜並木になっていて、作品展の頃には見ごろかもしれません🌸