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Shinoa Blog

日本の香り文化~②空薫物(そらだきもの)

本物と上質を求める大人のためのアロマテラピーサロン「アロマテラピー&リラクセーション Shinoa」のブログにお越しいただきありがとうございます。

 

前回に続いて、国風文化の花開いた平安時代の王朝人の香り文化について。

 

今回は、「空薫物(そらだきもの)」です。

 

これは、今でいうルームフレグランス。

『源氏物語』以前に書かれたと言われる『宇津保物語』が初出のようです。

 

空薫物も、プンプンと香るのでなく、そこはかとなく香るのが良いとされています。

 

『源氏物語』の「鈴虫」の巻。

 


火取りどもあまたして、煙たきまで扇ぎ散らせば、さし寄りたまひて
「空に焚くは、いづくの煙ぞと思ひ分かれぬこそよけれ。
 富士の嶺よりもけに、くゆり満ち出でたるは、本意なきわざなり。」


 

光源氏の正妻の女三宮出家時に催された持仏開眼供養で、侍女たちが薫物を煙が出るまでに無作法に焚いていました。

 

すると、光源氏は、

「空薫物は、煙を立てずにどこで焚いているのか分からないくらいなのがよいのだ。

富士山の噴煙以上に、煙がたちこめているのは、感心しないことだ」

と言うのです。

 

 

香りの用い方に関する美意識も興味深いですが、この頃、富士山が煙を上げていたというのに驚かされますね。

 


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