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Shinoa Blog

おいしさの決め手は「匂い」~ニッスイの研究から

本物と上質を求める大人のためのアロマテラピーサロン「アロマテラピー&リラクセーションShinoa」のブログにようこそお越しくださいました。

 

今日は食べ物の香りとそれを追求する食品メーカーさんの興味深いお話です。

 

そんなにお腹が空いていなくても、調理中の美味しい匂いを嗅ぐと、食欲がわいてきますよね!

食欲がわくだけではありません。

同時に消化器系が総動員で、自らの生体にとっては異物である食物を受け入れる準備を始めます。

 

そして、何より美味しい匂いのする食べ物を口に入れる幸せ💕

 

 

そう、匂いは美味しさの大きな要素の一つです。

 

しかしながら、加工食品では、製造から私たちの食卓に上るまでに美味しい匂いは大きく減少すると言います。

 

匂いは揮発性が高い成分が多く、様々な過程で温度変化が生じ、揮発したり、分解してしまったりして、匂いが消失したり違うものになってしまうからです。

言われてみれば、「なるほど」です。

 

そこを改善しようとしたのが、冷凍食品メーカーのニッスイさん。

 

作りたての唐揚げの匂いを、冷凍食品でも届けられるように、様々な研究を重ねられました。


技術を確立するために、まず、「ガスクロマトグラフィー質量分析法(GC/MS)」と、「におい嗅ぎガスクロマトグラフィー」を併用し、各種食品で「作りたてのおいしさ」に関わる香り成分の特定を行いました。

次に、特定された成分について、製造からお客様が召し上がるまでのプロセスで、特にどのステップで、どの程度減少するかをGC/MSにより分析しました。

この結果をもとに、さまざまな素材や手法をスクリーニングし、香りを保持するための最適な条件を発見します。

スクリーニングの際には、GC/MSによる香り成分量の確認だけでなく、実際に自分の鼻も使ってヒトの感覚を数値化しながら進めました。​

 

「旨み引き立つ 香りUP製法」は、香りの揮発を抑えるために「油」と「乳化剤」に注目。香り成分の多くが油に溶けやすい性質を持つこと、また、油が存在すると香り成分の揮発が抑えられることが分かりました。香り成分を油の中にしっかりと閉じ込めるために、使用する油の種類や、撹拌・混合条件を検討し、最適条件を見い出しました。

 

さらに、乳化剤を併用することによって、特定の性質を持つ香り成分の油への保留性が高まることも見い出しました。これらによって、作りたての香りを維持することに成功しました。 ​

作りたてのおいしい香りを保つ技術」ニッスイ公式サイトより引用


 

ちなみに、「ガスクロマトグラフィー質量分析法(GC/MS)」は、精油の分析でも使用します。

 

これにより、電子レンジで加熱して数時間経過しても作りたての香りがしっかりと残る「若鳥の竜田揚げ」が完成したのだとか。

 

 

しっかり食べることは、健康の基本!

手軽に食べられる冷凍食品でも、食欲がわく匂いをプラスできれば、食卓はもっとhappyになりそうですね。