五感で感じる植物学習会に参加~京都府立植物園にて
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薬日本堂漢方スクール主催
「漢方養生学協会 特別野外学習会~五感で感じる植物学習」
のテーマで、京都府立植物園に行ってきました。
講師は、沖和行先生。
神戸薬科大学薬用植物園で45年間分類と栽培を担当されています。
桜やチューリップの花が美しい園内は、多くの人で賑わっていましたが、沖先生と歩いたのは一般の方が殆ど来ないようなルート😊
知らなければ「特に何もない」と通り過ぎですが、様々な植物たちがそれぞれの春を精一杯生きています。
特に薬用植物は今の季節、目立たない花をつけることも多いそうです。
多くの植物たちが一斉に花咲く前に、早々に花を咲かせ実を結ぶ、そして葉までも跡形もなく無くなる植物もあるそうです。
葵祭でおなじみのフタバアオイ。
地味な花は地面すれすれについています。
受粉を手伝ってくれるのはアリなんだそうです。
ユキモチソウは長い方の根元に花を咲かせています。
受粉を手伝ってくれるのはハエ。
なので、臭い匂いを発してハエをおびき寄せ、筒の奥へ誘います。
イカリソウは、強壮作用があるので薬酒に用いられます。
観賞用にも美しい花です。
ミツマタは、三つに分かれた枝の先に花を咲かせるがこの名前の由来。
日本タンポポは、画像のようにガクの下部が反らないのが特徴だそうです。
西洋タンポポは、繁殖力が強くてどんどん広まってしまったようです。
早春の花は鮮やかな黄色が多いですね。
これは、まだ蝶や蜂が飛ばない季節に、早くから活動するアブやハエに受粉を助けてもらうため、アブやハエにわかりやすい黄色を身にまとっているんだそうです。
また、早春に一度しか花を咲かせないと虫たちに来てもらえる確率が下がるので、沢山の花を長い期間順々に咲かせていくのだとか。
他にも、アントシアニンなどよりずっと作りやすいタンニンを作って身を守る方法、ねじれながら成長して少しでも日光を得ようとする工夫など、その場所で根を張って生きていかねばならない植物の生存の工夫を知ることができました。
最後に、園内を美しく彩る花々。
100周年を迎えた京都府立植物園。
人為的に植えた植物はもちろんですが、そうでない自生している植物も沢山あります。
それぞれが実にたくましく、賢く生きている!
私の大好きな植物園の違った面を見ることのできた学習会でした。