ジャーマンカモミール油がアトピー性皮膚炎を和らげる?
ジャーマンカモミール油がアトピー性皮膚炎を和らげる?
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ジャーマンカモミールが、アトピー性皮膚炎の炎症を引き起こす物質TARCの産生を阻害する作用があるという研究報告がなされています。
精油46種を使用し、精油なしの時と比べて、ヒト皮膚角化細胞のTARC産生阻害作用があるかを検証した実験※です。
★有意にTARC産生阻害を示したのは、ジャーマンカモミール、セージ、タイムホワイト、パチュリ、ブラックペッパー、ベチバー、ローマンカモミールの7種類でした。
★特に顕著なTARC産生阻害を示したのはジャーマンカモミール、パチュリでした。
※田中千智,他 (2021) 皮膚恒常性維持に寄与する精油の選抜,および,パチュリの遺伝子発現への影響検証と細胞内への送達の試み. アロマテラピー学雑誌 22(2):24-36.
ジャーマンカモミールは、キク科の植物で、ハーブティーとても良く用いられます。
花を水蒸気蒸留すると、濃い青色の物質カマズレンを含む精油が採れます。
私が、アロマテラピーを学んだ20年ほど前、確かにこの精油は、アレルギー等による皮膚症状に効果的だと習いました。
当時のテキストを引っ張り出してみると、2003年改訂版『アロマテラピー検定テキスト』にも「抗炎症作用」、「抗アレルギー作用」が特徴であると書かれています。
しかしながら、エビデンスを重視して改訂された2020年改訂版の同テキストには「痒みなどをやわらげる働きがあるとして用いられてきました」の記載にとどまっています。
つまり、「抗炎症作用」、「抗アレルギー作用」に関しては、信頼できる研究報告がなく、伝承的使用法を記載する形になっているのです。
そして、2021年、ジャーマンカモミールが、アトピー性皮膚炎の炎症を引き起こす物質TARCの産生を阻害する作用を持つことを示唆する報告がなされたというのです!!
今後、様々な研究が重ねられ、揉まれながら、ジャーマンカモミールの伝承的使用法が科学的に裏付けられていけば、テキストの本文に再び抗アレルギー作用について書かれる日が来るはずです。
アロマテラピーに関する研究は日進月歩で、大変興味深いですね。
テキストにさりげなく表現されている事柄の裏では、様々な探求がなされています。
当教室の「アロマ基礎コース(アロマ検定対応)」では、テキストに記載されている事柄以外にも、様々な話題を提供しながら講座を進めています。
学びの秋。
2023年5月の検定に向けて、ご自身とご家族の健康と心豊かな生活に役立つアロマテラピーを学びませんか?
アロマテラピー検定の合格は独学でも可能です。
しかしながら30種類の精油を生活の中で使いこなせるようになるには、講座受講がおススメです。
講座が終了するころには、アロマテラピーの豊かな知識だけでなく、前より心身ともに元気になれているご自分を感じられることと思います。
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